rekisitekishikouryoku’s blog

歴史的思考力を一過性でなく継続的に身につける方法

世界史要旨把握1中世ヨーロッパ史(1)ヨーロッパの風土

今回の参考資料・引用元は

山川出版社発行の教科書『世界史探究 詳説世界史』2022年検定済23年発行

P91~P92(5行目)「ヨーロッパの風土と人々」

https://new-textbook.yamakawa.co.jp/w-history

 

冒頭単元を見る

今回の内容は、単元そのものが冒頭文に当たるものです。
地域の歴史の最初に、こういう内容が出てくることが多いです。
学習ではついつい無視してしまう傾向がありますが、要旨だけでも把握して前提知識にしておきたいところです。

 

要旨の把握は、繰り返し出てくる言葉をチェックすればよい

ここは歴史用語がほとんど出てこないので、要旨の把握が難しいと感じます。
しかし私が提案している手法をやれば、容易に把握できます。

ヨーロッパ ユーラシア 大陸 西 ウラル山脈 大西洋 北 大河 暖 岸 海 性 気候 夏 森林 土 牧 東 乾燥 地中海 山 自然 南 大 人 言語 語 人々 欧 語系

この抜き出した語群を使って作文をします。

「ヨーロッパは、ユーラシア大陸の西のほう、ウラル山脈から大西洋まで」

「そのうち北のほうは大河の恵みがあり、暖かい海に岸を洗われる性質の気候で、夏は快適、森林と土に恵まれ、農牧業が盛ん」

「東のほうは乾燥ぎみ」

「地中海沿岸は山がち」

「自然の人の流れは、西へ、南へ、大規模になり、多様な言語系の人々が混合した」

 

ユーラシア大陸は地球最大の大陸で、東アジア、東南アジア、南アジア、西アジア、そしてヨーロッパの5地域を含んでいます。
またアフリカ大陸とも地続きです。
世界の多数を占める地域に徒歩で行くことができるとは、すごいことですね。

ヨーロッパの北西部の気候の最大の特色は、夏が快適。
素晴らしいです。
日本の夏は30度を超えますが、この地域の夏は20度台です。頭を働かせるのに理想的な環境です。
(近ごろは温暖化の影響で、ヨーロッパでも高温になってきていますが)

ヨーロッパの東部や南部は、この北西部に比べると自然がちょっと厳しめです。

ヨーロッパの人の流れには、東から西へ、北から南へという特色があります。
ただこれは、人類全体の傾向でもあります。
寒いよりは暖かいほうがもちろん良いので、暖かい場所を目指すのは普通でしょう。
また人は、太陽が沈む方向に興味を持つ傾向があります。
「夜の暗いのは嫌だ。あの方向は明るい世界に違いない」
という考えなのでしょうか?

 

この語群から、思考が広がる言葉をさらに抜き出し、思考する

時間に余裕があれば、さらに思考を広げてみましょう。

西 北 暖 海 夏 東 乾燥 山 南 大(規模

反対語・対照語が容易に連想可能な言葉たちですね。

東西南北はここに全部入ってしまっているので、これ以上は思考を広げられないです。

暖⇔寒  海⇔陸  夏⇔冬  乾燥⇔湿潤  山⇔平地  大規模⇔小規模

あれこれと想像が膨らみます。教科書の参考地図やインターネット・図書を使って、いろいろと調べてみるとよいでしょう。

ヨーロッパでも寒い地域はあるだろうか?(アイスランドとか)
ヨーロッパの冬はどうなのか?(ロシアの冬は厳しい…冬将軍)
東部乾燥ということは、西部は湿潤?
地中海地方が山がちとわざわざ書いているということは、北のほう・東のほうは平地?
大規模移動のほかに、中規模小規模の移動はあったのか?(大規模だと略奪するが、小規模だと平和的)

これらは、地理的思考というものです。
歴史はシナリオで、地理は舞台と例えられます。
舞台を正確に把握しないと、演劇はうまくいきません。

 

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